日程2004年11月13日(土) - 2005年1月16日(日)
会期: | 2004年11月13日(土)-2005年1月16日(日) |
会場: | 東京藝術大学 大学美術館 開館時間:10:00-17:00(入館は16:30まで) 休館日:月曜日(ただし1月10日は開館、翌日休館)、年末年始(12月27日-1月4日) |
観覧料: | 一般1000(800)円 / 大高生600(500)円 / 中学生以下は無料 *()は前売り、20名以上の団体料金 |
版画は複製可能の性質から、古来、東西文化交流の重要な担い手でした。鎖国下にさえ、版画と印刷本は出島から西洋のイメージを運び続け、蘭学や 洋風画を誕生させたのです。 本展は、版画による東西交流をまず、江戸中期・後期の進取の気に富んだ蘭学者や浮世絵の町絵師たちの西洋遠近法研究から始めます。 このような前史をみると、18世紀末、歌麿、北斎、広重に代表される黄金期の浮世絵が西洋に輸出されるや、 たちどころに受け入れられた理由がわかるでしょう。黄金期の作品は、すでに西洋遠近法を日本化した、 西洋人に理解しやすい自然主義的空間表現を獲得していたのです。 そのうえ浮世絵の主題は、遊女、役者、旅の風景といった、限りある現世(浮世・憂き世)の美と、 そこに生きる喜びだったのですから、アカデミスムの歴史主義や教訓的倫理主義革新を意図する画家たちには、 この上ない霊感源となりました。マネ、セザンヌ、ゴーガン、ファン・ゴッホらはみな浮世絵愛好者となり、 浮世絵にヒントを得て西洋美術史を革新する作品を描きました。 さらに、これらの印象派を熱愛する日本人画家が、その影響下に創作版画の世界を発展させるのです。 こうして交流は絶え間なく続き、第二次大戦後には「東京国際版画ビエンナーレ」を契機に、 版画は現代の表現ジャンルに確固とした位置を占めるに至りました。 東京藝術大学にはこの版画交流史を記念する一台の銅版画プレス機が所蔵されています。 それはかつてフランスのオーヴェール=シュル=オワーズでファン・ゴッホの最後を看取った精神科医ガッシェ博士の所有でした。 版画家長谷川潔の手を経て芸大の所有に帰したこのプレス機は、寄せては返す波のような版画をめぐる東西交流の象徴です。 この象徴を核として、第I部では江戸後期から創作版画時代までを、第II部では第二次世界大戦から現在までの版画の歴史を振り返ります。 多様な展開をお楽しみいただければ幸いです。 |
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主催: | 東京藝術大学 / 東京新聞 |
協力: | 株式会社 日立製作所 / 財団法人 印刷朝陽会 / 木下株式会社 |
出品協力: | 東京国立近代美術館 |
<問い合わせ> ハローダイヤル:03-5777-8600 |
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