日程2008年11月11日(火) - 2008年11月24日(月・祝)
1960年代から独創的な風景画を描き続けてきた、画家・櫃田伸也。 戦後の原っぱを原風景にして、身の回りの景色に触発されて生み出される彼の作品は 移り変わる車窓の風景のように、時代とともに劇的に展開してきました。 線と色彩とでソリッドに描かれた初期の作風は、パズルを思わせる解体と再構築を繰り返しながら、 近年では山や水辺、家といったモチーフが加わって、より空想的で軽やかな景色へと変貌を遂げています。 フラットでありながら不思議な奥行きと浮遊感をもつ櫃田の絵は、現代の感覚を体現する、 新たな風景画の境地を切り開くものです。 そして同時に、空地や川縁で遊んだ子供時代の記憶を喚起する、懐かしい風景の遊びへと観る者を誘います。 櫃田伸也は、愛知県立芸術大学、東京藝術大学絵画科油画専攻で教鞭をとり、数多くの若い才能を育て、 世に送り出してきた、よき教育者でもあります。退任を記念する本回顧展では、代表作約30点により、 そのユニークな制作の変遷を紹介します。
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