退任記念 米林雄一展 〜微空からの波動〜 |
会期: |
2008年10月17日(金)-11月3日(月・祝)
月曜日休館 [ただし11月3日(月・祝)は開館]
午前10時〜午後5時 (入館は午後4時30分まで) |
会場: |
東京藝術大学大学美術館 展示室3,4 (3階展示室) |
この度の、私にとって節目となる作品展を機会に、自分のこれまでを振り返ってみたいと思います。
昭和39年(1964)、金沢美術工芸大学から東京藝術大学大学院彫刻科へ進学し、淀井敏夫先生のもとで学び、
後に3年間副手として教官室のお手伝いをしながら彫刻家への道を夢みていました。
それから自立すべく社会へ踏み出したのですが、当然のことながら、厳しい現実に出会うこととなり、
先ず生活の糧を掛け持ちの美術講師の口に求めました。その苦しい中においても、制作だけは続けていました。
この頃の忙しさを、若さと、意地とこだわりで走り抜けたように思います。
昭和55年(1980)、再び藝大にお世話になることになりました。伊東傀・細川宗英・澄川喜一、
三教授のもとで、新米講師として夢中で学生達と共に過ごし、充実した29年間が矢のように過ぎてまいりました。
今回、出展作品を選ぶために、二十数年前からの作品を眺めていますと、
思索を重ねながら制作していたその頃の気持ちが甦り、今、まさに作品を手がけているかのような思いに引き戻らされます。
作品の中に、未だに解決の糸口が見つからない問題が残っているからかもしれません。
この頃から少しは進歩したのだろうか。いったい過ぎ去った時間は私に何をもたらしたのだろうか。
当時の意気込み、開き直り、不安、そして達成感などが綯いまぜになって体の中を駆け巡り、胸が熱くなります。
それらの思いに浸っていますと、改めて藝大での彫刻一筋の道を歩むことができたことに、深く感謝せずにはいられません。
そして、これまで大先輩方から激励を頂き、良き仲間の先生方に出会い、そして元気な学生に囲まれた時間が、
私にとってかけがえのないものであったのだと、つくづく思います。私に頂いた様々な恩恵に、
改めて心から感謝しながら、これからも作品制作に精進して参りたいと考えております。
最後になりましたが、私の展覧会開催にご尽力いただきました、藝大及びミウラート・ヴィレッジ他、
関係者の方々に心から御礼申し上げます。
2008年 米林雄一
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観覧料: |
無料 |
主催: |
東京藝術大学 |
共催: |
ミウラート・ヴィレッジ (三浦美術館) |
●ギャラリートーク: 米林雄一氏によるギャラリートークを行います。 2008年10月25日(土) 午後2時〜3時 |
●巡回: ミウラート・ヴィレッジ (三浦美術館) 2008年11月16日(日)〜2009年1月25日(日) |
問い合わせ: |
ハローダイヤル 03-5777-8600 |