日程2013年7月16日(火) - 2013年7月23日(火)
・近代性は私達に何を与え、何を奪ったのか・それから、ピリオドを打つこと・完璧な永遠とは何か私達は今、歴史のどの段階にいるのだろうか。先行する世代から「ゆとり世代」や「バブルを知らない世代」と言われ育った私達は、今、自分たちの置かれている事態にどれ程敏感になっているのだろうか。90年前後に生まれ安定した時代に生きる私達にとって、過去の事態は私達とは無関係の教科書上の言葉として記憶され、意識にすら昇らなかったのではないだろうか。私達は美術史に限らず世界の歴史の中では一体何が起こってきたのかを、当事者意識をもって考察し、過去の先にある現代を再認識することにした。歴史、すなわち過去と現在とは私という点を持って繋がる事が出来る。過去から続き、現在も動き続ける状況を考察することで見えてくる未来の可能性についてすら、その視座を持つことが出来るかもしれない。「私達は今、歴史のどの段階にいるのだろうか」という問を過去・現在・未来の三方向から考察するために、「近代性は私達に何を与え、何を奪ったのか」「それから、ピリオドを打つこと」「完璧な永遠とは何か」という問を立てた。それらは独立しているわけではなく、これら3つの視座が有機的な繋がりをもって、私達の歴史の段階を測る。過去から現在の新たなビジョン、そしてそこから推測された未来。それらを自身で完結させず、お互いに交換することで私達にとっての「今」を確認する。そしてこの「今」を、過去と現在と未来の相対的な一座標として意識し、作家各々のデルタ(過去・現在・未来からなる三角形)を俯瞰する第4の点として機能させることをこの展覧会の目標とした。
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